古い本を探す夢

 


夢の覚書です。


私は故郷の町にいて

母に「近くで骨董市があるから行こう」と言われた。

昔通った保育園の近くの公園で開かれるとのこと。

(小さな田舎町なので、そんな市は本当はない)


北欧の食器なども並んでいる雰囲気のある市で

古本の並ぶテーブルを見つけた。

すべてヨーロッパの、古い木版刷りの本から

わりと近代の鮮やかな色使いの本までが並んでいた。

出店者らしい老紳士とおばさんが

テーブルの横で親密そうに話していて

聞こえてくる単語から、どうやら星読みをしているらしかった。


表紙や背表紙からして驚くほど興味深い品揃えで

文字があんまり読めないのだけど、芸術、魔術関連らしく

美しい装丁と挿絵がどの本にもあった。

象徴的なモチーフ(太陽、月、山、線路などだった)が

赤やオレンジ、緑や青の鮮やかな色で刷られた謎の本が気になった。

すべての本を見てみないと気がすまなくなり

母には先に家に帰ってもらった。


あるコーナーの本を手に取ろうとした時、おばさんが

「あ、ごめんなさい。そこにある本は女の子にしか売れないの」

と言った。

私がおばさんの顔を見つめたら

驚いて「髪が短いから男の子だと思った」と言われた。

そのコーナーには、恋のおまじないみたいな本が

並んでいるらしかった。


薄暗い目立たない棚で、星座らしき絵が描かれた本を見ていると

老紳士に「あなたも星が読めるのかい?」と声をかけられた。

「ほんの少しだけ」と答えると、じーっと顔を見られ

「あなたにはまだその棚の本は早いから、こっちの棚がおすすめ」と

明るいところにある棚をすすめられた。


そこにあった青い本、

全てのページに街の一角から見た景色

夜の空や街灯に照らされた家々、雨の日の朝の窓の外など

青と黒で描かれた絵が描かれた本が気に入り、買うことにした。

さっきの鮮やかな絵のある本を

(あの本も買おうかな…高そうだな…)と思いながら探したけど

もう見つからなかった。


老紳士に「今晩7時から、先ほどのおばさんがここで朗読会を開くので

聞いていったらいい」と言ってもらったけど

外がもう真っ暗になってしまったから

早く帰らないと母に怒られるな、と思ったところで目が覚めた。


(目が覚めても、夢で見た本の挿絵が鮮明に思い出されるので

いつか描くかもしれません)


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